パニック症(パニック障害)
パニック症(パニック障害)は、突然、強い不安や恐怖とともに、動悸、息苦しさ、めまい、発汗、震えなどの症状が現れるパニック発作を繰り返し、「また発作が起こるのではないか」という不安が続いたり、発作を避けるために行動が制限されたりする病気です。
発作そのものは短時間でおさまることが多いものの、その後も発作への不安が続き、電車に乗る、人混みに出る、一人で外出するといった日常生活が難しくなることがあります。
主な症状
パニック発作では、次のような症状が突然現れることがあります。
- 心臓が激しくドキドキする
- 息苦しい、息ができないように感じる
- 胸が苦しい、圧迫感がある
- めまいやふらつきを感じる
- 手足や身体が震える
- 汗が出る
- 吐き気や腹部の不快感がある
- 自分をコントロールできなくなるように感じる
- 「このまま死んでしまうのではないか」と強く恐れる
発作を繰り返すうちに、「また発作が起こるのではないか」という予期不安が強くなり、発作が起こりそうな場所や状況を避けるようになることもあります。
診断について
パニック発作が起きたからといって、必ずしもパニック症とは限りません。
同じような症状は、ほかの不安症のほか、不整脈や甲状腺疾患などの身体疾患、薬剤、カフェインなどの影響によって生じることもあります。
そのため診察では、発作の起こり方や症状だけでなく、発作後の不安、避けている状況、これまでの経過、身体疾患や服薬状況なども確認し、総合的に診断します。
治療について
十分な睡眠を確保し、生活リズムを整えることが大切です。カフェインは動悸や不安を強めることがあるため、特に症状が続いている時期にはできるだけ控えます。アルコールも睡眠や不安症状に影響するため、過度な飲酒は避けることが大切です。
また、体調に応じた定期的な運動も、不安やパニック症状の改善に役立つことがあります。睡眠、運動、規則的で偏りの少ない食事などの生活習慣を治療の土台とします。
一度強い発作を経験すると、動悸や息苦しさなどの身体の変化を「また発作が起こるのではないか」「重大な病気なのではないか」と強く意識し、その不安がさらに症状を強めることがあります。
そのため、身体の変化を必要以上に危険なものと捉えないよう考え方を見直したり、不安のために避けている行動を少しずつ減らしたりする認知行動療法の考え方も重要です。
症状の程度や生活への影響に応じて、SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)などの抗うつ薬を用いることがあります。SSRIは、うつ病だけでなくパニック症の治療にも用いられる薬です。
受診を検討されている方へ
突然の動悸や息苦しさ、強い不安などを繰り返し、「また発作が起こるのではないか」という不安から、電車や外出、人混みなどを避けるようになり、仕事・学校・家庭生活に影響している場合はご相談ください。
なお、初めて強い胸痛や呼吸困難、意識を失うなどの症状が生じた場合には、パニック発作と自己判断せず、身体疾患を除外するため救急医療機関などでの評価が必要となることがあります。
18歳以上の方は成人の初診、小学生~17歳の方は児童精神科の初診からご予約ください。
