注意欠如多動症
注意欠如多動症(ADHD)は、注意を持続することが難しく、落ち着きがなく、衝動的に行動するなどの特徴を持つ発達障害です。
小児期のADHDの特徴には、授業中にじっとしていられなかったり、注意が散漫になったりすることがあります。また、教師の指示に従えないことや、忘れ物が多いことも見られます。宿題を終わらせるのが難しく、遊びの途中で他のことに興味が移ってしまうこともあります。これらの行動は、子ども自身がコントロールしづらいため、周囲の大人の理解と支援が重要です。必要であれば、薬物療法を含めた治療が効果的です。
成人期のADHDの特徴には、職場で仕事の期限を守ることが難しかったり、会議中に集中できなかったりすることがあります。また、家庭では時間管理や家事がうまくできないこともあります。これらの症状は生活全般に影響を与えるため、適切な支援と必要に応じた薬物療法が重要です。
ADHDの症状が続くと、うつ病や不安障害といった二次障害を引き起こすリスクが高まります。これらの二次障害は、適切な治療と支援を受けることで予防および改善が可能です。また、生活習慣の改善も重要で、規則正しい生活リズム、バランスの取れた食事、適度な運動が心身の健康を保つ助けとなります。家族や職場における理解と立場・状況に応じた支援も大切です。